世界で一番になれたら私には価値があるのではないかと思っていました。
私はかつて、成功しなければ自分に価値がないと思っていました。それで何か目標を立てては、努力するという生き方をしていました。
しかし、すべての頑張る原動力は、「成功している人生でないと自分には価値がない」というところから来ていました。試合で勝って、少しの間、嬉しい気持ちになっても、負けたら、不安になり、再び努力し続けるという本当に苦しい生き方でした。
そんな中、2006年12月24日、私はイエス・キリストに出会いました。
その方は誰も教えてくれなかったこと、そして私も気づいていなかったことをはっきりと教えてくれました。
神さまであるイエス・キリストが私のために十字架に架かってくださるほどに、私には価値があるということを。
私はすべてを賭けてテコンドーをしていたので、テコンドーで成功しなければ自分には価値がないと思っていましたが、テコンドーを始める前から私には価値があり、テコンドーがなくても私には価値があるということに気づかされました。
それからの私は、練習や試合で勝たなければいけないのではなく、私が神さまからいただいた身体や精神の持てる力を最大限に出し切って戦うことが、神さまへの礼拝となりました。
また、私は自分の両親の元に生まれたことを心から感謝しました。それまでは、シドニー五輪で銅メダルを獲れたことが一番ラッキーだったと思っていましたが、それ以上に私を愛し、何があっても応援してくれる両親の元に生まれたことが最も素晴らしいことだと気づいたのです。こんな素晴しい恵みをいただいた私は他に何も要らないと思いました。
両親を通して、神さまの無条件の愛を理解することができました。
こんな特別な愛を受けたので、私はこれからの人生を私のために死んでくださったイエスさまのために生きたいと思いました。
かつての私のように、成功や名誉など、外側のものを必死に求めて苦しんでいる人たちに、「あなたは愛されている」「そのままであなたには価値がある」というイエスさまの語りかけを伝えていきたいと願っています。そして、まだイエスさまを知らない人たちに、わたしを自由にしてくださったイエスさまの愛を伝えることが一番の恩返しだと思っています。