ターニャ・ハンセン(FCAミネソタ事務アシスタント)
競泳選手として、私はずっとこのスポーツを「一人で戦うもの」として捉えていました。というのも、大半の時間は頭を水中に沈め、世の中の音はすべて水面の上にあるように感じられたからです。しかし、平泳ぎで私を元気づけてくれるものは、泳いでいるときに聞こえてくるチームメイトの声援でした。耳が水面に出るたびに、観客の音に混じって彼らの声が届き、励まされました。
彼らが応援してくれると、私のタイムは格段に良くなったことに驚きはありません。応援はレースを楽しいものにし、私自身も成長させてくれるのです。
独立心や自己完結が称賛されがちな世の中では、私たちが本来一人で生きるようには造られていないことを忘れがちです。1テサロニケ5章でパウロが教えているのは、主や互いを頼りにすることで得られる驚くべき強さと自由です。社会の圧力とは逆に、すべての重荷を自分一人で背負う必要はありません。私たちは、共同体のため、責任のため、互いに助け合うために造られたのです。(1テサ5:11)
この聖句には励ましの本質が凝縮されていますが、この励ましの意味をより深く掘り下げることが不可欠です。それは単に励まし合うということにとどまりません。私たちの救いと永遠の命の希望という深い真理に沿った生き方をするよう、互いに鼓舞し合うことなのです。
テサロニケ人への手紙を書いたパウロは、励ましの力をよく知っていました。この箇所で彼は信徒たちに、自らも励ます人になるように勧めています。パウロは、私たちが互いに励まし合い、高め合うことができるのは、私たちの救いの真理と、その救いがもたらす変容の効果に由来することを強調しています。私たちはただ孤立して救われたのではなく、同胞である信者たちが輝かしい変容を経験し、勝利に満ちた未来を受け入れるのを助けるように召されているのです。
パウロの励ましの模範は、その前の箇所(1テサ5:4-10)にあります。パウロはテサロニケの信徒たちに、イエスへの信仰によって光の子どもであることを思い出させています。これは、イエス・キリストを通して神から与えられた信仰と愛と救いの武具を用心深く活用することを意味しています。
光の子ども
パウロはキリストにある私たちのアイデンティティを認識することの重要性を強調しています。クリスチャンは光の子どもであり、贖われたことを自覚し、神の真理と恵みを伝える者として生きるように召されています。
信仰、愛、救いの武具
パウロは、信仰、愛、救いの武具を身につけるようクリスチャンに勧めています。これらの霊的な武具が身を守り、力を与えてくれるので、私たちは人生の試練をたくましく乗り越えることができ、同じように仲間の信者を励ますことができるのです。
コミュニティの役割
パウロのメッセージは明確です。この旅路で私たちは一人ではありません。互いに励まし合い、責任を持つために互いを必要としています。鉄が鉄を研ぐように、私たちは互いに成長し、成熟し、信仰に堅く立つことができるのです。
パウロの例を見ると、励ましは「光の子ども」としてのアイデンティティを理解し、神の武具を身に付けることから生まれることがわかります(エペソ6:10-18参照)。コミュニティと相互支援を通して、私たちは互いに励まし合い、高めあうという召しを果たすことができ、人生の輝かしい変革を成し遂げ、勝利の未来へと向かうのです。
私たちは励ましの力を受け入れ、人生を一人で歩む必要はないこと、キリストと信徒の共同体の支えにおいて真の強さがあることを認識しましょう。彼らは人生をより楽しくし、私たちをより良くしてくれるのです。
ローマ15:13; エペソ3:19
質問:あなたのコミュニティにはどのような人たちがいますか?彼らはどのようにあなたの信仰を成長させてくれますか?
チャレンジ:もしまだ周りにそのような人たちがいなければ、神がふさわしい人を連れて来てくださるよう祈りましょう。そして、定期的に集まれるように計画を立てましょう。私たちは共にいるほうが良いのです。
行動への招き:アスリートとして、私たちは一度にたくさんのことに対処します。練習、学業、人間関係、先発出場へのプレッシャー......。適切なバランスとリズムをもたらす方法を見つけましょう。
記事:ターニャ・ハンセン(FCAミネソタ事務アシスタント)
https://www.fca.org/fca-in-action/2024/09/03/you-don't-have-to-do-it-alone
翻訳:FCAジャパン